年収1億円、日本の税金は香港の3倍

 もし、あなたの年収(給与収入)が1億円だったら、実際に所得にかかる税金はいくらになるのか?「給与収入1億円、配偶者は専業主婦(夫)、未成年の子供2人」という設定で、両国の所得税を計算してみよう。


■日本
 1億円の給与収入から給与所得控除や基礎控除、配偶者控除などを差し引いた課税所得に所得税(最高税率45%)と復興特別所得税(所得税の2.1%)がかかる。さらに他国にはない地方税の住民税(一律10%)もある。この結果、税金は4927万円となり、年収の半分を国や地方に納めることになる。
■香港
 香港は所得税の課税方式が、「累進課税方式」と「標準課税方式」の2種類あり、納税額が低い方を選ぶ仕組みだ。累進課税方式は、基礎控除や配偶者控除などの各種控除が受けられるが、収入が高いほど税率が上がる。標準課税方式は各種控除が適用されないが、税率は15%で収入が高い人ほど有利になる。年収1億円なら標準課税方式が選ばれる、この結果、税金は約1472万円となった。
同じ1億円の給与所得のある人は、日本に住んでいれば「4927万円」、香港に住んでいれば「1472万円」の税金を払うことになる。日本の税金は香港の3倍にものぼる計算になる。